2023年1月8日日曜日

軍隊の略奪について

  あけましておめでとうございます。去年はウクライナ情勢が気になって何にもできませんでした。今年もそうなるかもです。

 ロシア軍が戦地で略奪行為を平然と行っています。現代の軍隊としてはどうなのかという意見が大勢ですが、現代でも補給のしっかりした軍隊を除いては当たり前なんですよね。侵攻するときは、現地の住民感情なんかも考慮しますが、撤退するとなったらどうでもいいもんね。

 

 1900年に起こった義和団の乱(北清事変)では当時有力な国々が軍隊を送りました。それで、清国で略奪しまくったそうです。日本軍は将来のことを踏まえ、また不平等条約の解消もあったので略奪をしないよう軍全体に厳命がなされていたようです。これはかなり特例に値します。

 日本帝国軍がその後も略奪をしなかったかというとそうでもありません。兵站線が分断された地域では結構やっているようです。 ドイツ軍とかWW2で勢いのある間は略奪しまくりです。

 じゃあ、軍による略奪は実際にはお得なのかどうかです。旧時代のモンゴル軍みたいに住民全部を皆殺しにできたら、侵略側にとって得になります。 もう、背に腹は代えられないという状況に軍が陥った時にしか略奪は占領側にとって不利にしかなりません。占領地の住民感情を逆なですることになるからです。WW2の時、ドイツは、占領したフランスの住民感情を逆なでしたので、その後ドイツ軍はフランスのパルチザンに苦しめられることになります。

 ちょっと付けくわえると、略奪品を後送するのにもリソースが食われますので、軍事行動という観点からみても略奪は損失に他ならないです。補給のしっかりしたアメリカ軍でさえ、中東の戦場においては結構苦戦しています。本当に現代戦においては略奪なんかやっている場合ではないです。

 ものすごく好意的な意見になりますが、ロシア軍が(家電製品などを)略奪しまくりなのは、多分、駐屯地に洗濯機などの家電製品がないのかも・・・。あとは、上官への上納品なのかもしれません。末端のロシア軍兵士はかわいそうだとは思いますが、悪いのは上層部だからね。ウクライナから全面撤退したら、こんな苦しい状況は終わります。

 いま、世界はグローバルに繋がっています。孫氏の時代と違って、近隣諸国の安定が自国の安全保障、経済的発展に直接かかわってきます。前にも上げましたが仇敵のドイツ・フランスが仲良くやっています。日本の周りにはそんな時代に乗り遅れた国々がいっぱいいるので困ったものです。

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