蝗害というのは群集性のバッタ類によって広範囲に植生が食い散らかされるというものです。農作物だけではなく。木や草何でも食い散らかされます。「大草原の小さな家」シリーズでインガルス一家が蝗害に会う描写があります。一般人目線で見るとこうなるんだということで一読の価値があります。
バッタ類は普段は個相性という形をしています。普段そこらへんで見かける緑色をしています。食性が広いので雑草なども色々食べて平和に暮らしております。
しかし、気候の変動などで、食料が足りなくなりバッタが一か所に集まってきて、ある程度の密度を超えると群集性バッタというのが生まれてきます。これは飛翔力が強く黒い色ををしております。これは種の変遷ではなく、昆虫の相変化です。これまでの調査では多くのバッタ種がこの相変化を起こすようです。
そして、その土地を捨て、他の食料のある土地に向かって大移動を始めます。こいつと人間のテリトリーがぶつかると 蝗害になります。
群集性バッタへの相変化にはいくつか条件があります。まずは元のバッタの総数が多いことです。この辺りはよくわかっていませんが、日本では過去に蝗害は発生しておりません。もちろん害虫などによる農作物への被害はあるのですが、蝗害では農作物どころか森や林、道端の草に至るまで緑のものは食い尽くされてしまいます。日本列島は山脈で寸断されているため、バッタが大量に生育するための土地がそもそもありません。
ちょっと話は変わりますが、なんでこんなことを書き始めてかというと、去年中国で、今年ロシアで、蝗害が発生しているからです。ぶっちゃけ個人的な感想を言うと、アフリカの発展途上国ならいざ知らず、文明化が遅れているんじゃないかと思います。
ある程度バッタの密度が高まると群集性バッタに変化することはわかっているので、発生源でのコントロールが効くんじゃないかなあと思っています。
古くは、エジプトですが紀元前には何度も蝗害の被害にあっています。ところがナイル川流域以外が砂漠化するとぱったりとその被害がなくなりました。個相性バッタの数は相当数必要なみたいです。
近年では北アメリカ大陸です。西部開拓時代が終わって、リョコウバトが姿を消すとともに蝗害もなくなりました。原因は不明とされていますが、発生源の草原が開拓によって農地に変わり、多くのバッタが生育する環境がなくなったのでは?と思っています。
えー、中国やロシアは、ユーラシアの中では近代技術調査を大々的に行える国に入ります。群集性バッタの発生源なんか本気になったらすぐにわかると思います。はい2国とも侵攻する方向が間違ってます。
現在の両国の指導者は全く国民のことを考えていません。また、有能な将来の見える部下もいないのでしょう。腐るまで締め付けるこっちのほうも大変だなあ。
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