2023年6月8日木曜日

DTMの限界(エレキギター、エレキベース)

  DTM(デスクトップ ミュージック)もなかなか発達してきて、カラオケなんかではコスト的に安いので、DTMが主流になっています。

 今、かなり進んでいるのがドラムスで、通常では出せないハイテンポかつ重複打音を出せるようになっています。でも、シンバルとスネアドラムは生音にはかないません。手で微妙にミュートしながらのシンバル打音はDTMでは再現が難しいと思います。

 一番DTMに相性がいいのはキーボードで、元々この方面はデジタル音源の発達に密接に関連しているので、おそらくアコースティックピアノのタッチ以外は再現可能だと思います。

 

  DTMで再現の難しいのが弦楽器です。ただしバイオリンは奏法が限られるため、ピッチカート以外は行けます。

 エレキベースも大体行けますが、一番かっこいいスラップ(チョッパー)奏法が再現できません。これが再現できないと、ベースソロのDTM化が苦しくなります。

 今んとこDTM化の難しいのは、エレキギターです。何しろアナログ時代から特殊奏法が多すぎるからです。現在ではエフェクターの進歩によってとんでもない音が出せるようになっています。


 まずはヴィヴラートかな?フィンガービブラート、スキャロップネックビブラート、チョーキングビブラート、アーミングビブラート、4種類があります。組み合わせると音程やヴィヴラートの長さを自由に変えられます。エレキギターの代表的な奏法であるチョーキングも2音まで自由に音を上げることができます。もちろん半音以下も出せます。もちろん、ベースと同じようにスラップ奏法もあります。他にもピッキングハーモニクス、ピックスクラッチなど、通常の楽譜に落とせない奏法が多すぎなのです。スラッシュパンクとかLIVEなんかじゃノイズだけでギターソロ作ることもあるし。

 ライトハンドなどのタッピング奏法はまだましかもしれませんが、同じ場所の音程でも、タッピング、プリング、ピッキング、フィンガー奏法で音色が変わってくるんですよね。さらに、同じ音程でもどの弦で音を出すかだけでも音色が変わってきます。(通常の音程で3~4か所同じ音程が出せます。)エフェクトの少ない大昔でもはっきりと音色の違いが分かりましたし、いろんな奏法を組み合わせているエレキギターのDTM化はほぼ不可能でしょう。

 特にアナログ時代の70年代~80年代前半の音は再現が難しいと思います。今は、弦に触るだけでとんでもない音が出たりするので、確実にミュートする奏法が主流です。昔はアンプを蹴って真空管を揺らして爆発音を出すとか、アンプに近づいてハウリングを起こさせてソロを組むとか、 弦を支えるペグを緩めたり締めたりするロングビブラートとか、うーん、歯でピッキングしてる人もいましたよねー・・・。アナログ時代は結構無茶苦茶してます。 

 カラオケに行くとギターソロの音がしょぼすぎるので、テンション下がってしまいます。

 

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