コブラとかアパッチがなくなるのは、寂しい限りですが、日本の防衛を考えると仕方のないことなのかなあと思います。
海上自衛隊の艦船搭載ヘリは対潜作戦の要ですし、航空自衛隊のレスキューヘリも重要な任務を行っているのでなくならないと思いますが、陸上自衛隊の攻撃ヘリは無くなってもしようがない面もあります。
一応、ウクライナ紛争で地対空兵器の進歩によって、攻撃ヘリの生存率が下がって、高価な攻撃ヘリは不要だとなったらしいですが、そもそも、陸自の攻撃ヘリは本土防衛用で、現在の国土防衛体制には向いていない部分もあります。
何が問題かというと、ヘリコプターは揚力と推力をメインローターだけで賄っているので、航続距離が極端に短いのです。コブラもアパッチも航続距離は500kmを切ります。戦闘行動を考えると片道200kmくらいが限界じゃないのかなと思います。となると、離島防衛に重点を移している、現在の防衛方針には全く合わないことになります。
日本の防衛はウクライナとは全然違います。ここで黒海と日本のEEZを見てみましょう。大体同縮尺に収めてみました。
日本の太平洋側のEEZ内には石油や天然ガスの鉱床も見つかっているので、うまくやれば太平洋戦争当時よりは有利に戦うことが可能になっています。 南シナ海まで戦域を広げる必要がないからです。
また、日本攻撃には通常の巡航ミサイルでぎりぎりで、どうしても弾道ミサイルが必要になります。弾道ミサイルの撃墜にはそこそこの破壊力が必要で(弾道ミサイルは高高度から落ちてくるのでかなりの位置エネルギーを持っています。)日本がパトリオットを大量購入したのはそのためです。
比較のために黒海と日本近海の海底図を示します。
はい、どう見ても日本近海の方が過酷ですね。気象条件も厳しく、第二次世界大戦時にはアメリカの機動部隊が熱帯低気圧に突っ込んでしまい、壊滅的な打撃を受けて引き返したという史実もあります。
自衛隊の方針ではヘリを無人機に置き換えていくそうですが、通常のドローンではいろいろ厳しすぎるので、ゼロファイターみたいなとんでもドローンが出来上がってくるのかもしれません。
個人的には太平洋に出てきた仮想敵国の軍艦を、コッソリ海溝に沈めてしまえばいいんじゃないかと思っています。
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