ウクライナ情勢はウクライナが踏ん張っています。日本は同じ立場になったらもっと踏ん張らないといけません。何しろアメリカとかあんまりあてになりませんしね。プルトニウムは死ぬほどあるので、核攻撃もありかと思います。ロシア、中国、朝鮮に負けたら、ろくでもない未来が待っています。80年前の大戦で命を張った先祖を見習うべきだと思います。個人的には若い人より先のない年寄りが(つまり自分たちが)突撃したらいいのかなーとか考えています。
しかし、なんでロシアはウクライナに軍事侵攻なんかしたのでしょうかね?アフガニスタン、チェチェン紛争で制裁を受けたので、ハルノートを突き付けられた日本みたいに覚悟を決めたのでしょうか?ウクライナがNATO加盟の動きをしたからというのはただの口実であると思います。プーチンがロシア帝国復活のために動いたというのもありますが、なんだかなーです。ちょっと作戦がお粗末すぎます。
宗教的な側面もこの戦争にはあります。なにしろロシア正教会の最も格の高い教会はウクライナの首都であるキエフにあります。十字軍みたいなところもあるのかも。
地政学でユーラシアの中心部はハートランドであり、ここから大陸国家の拡張が始まるという説もありますが、うーんそんなのモンゴル帝国(13世紀)以降の話じゃないかなあ。ロシアのピョートル大帝なんて17世紀です。それまでユーラシアで繁栄を誇ったのはペルシア系(イスラム系)の帝国であります。ユーラシアの中心部は辺境もいいとこでありました。
ある程度その国の置かれた地形や気象にその国の特性が現れますが、簡単に大陸国家と海洋国家に分けちゃうのはどうかなって思います。そんなこといったら、ローマ帝国はどうやねん?と言いたいです。地中海を制したので海洋国家みたいですが、ローマ帝国の本質は陸軍の強さです。ギリシア系の海洋国家には結構やられていますし、ローマ帝国の侵攻は街道を整備して陸軍で決着をつけていく形が多いです。もちろん海軍も整備して弱くはなかったのですが、海洋戦力の強いカルタゴのハンニバルにはボコボコにやられています。
ウクライナはソ連時代から非常に重要な地域であります。まず肥沃な穀物生産地です。世界的に有名な穀倉地帯は 土壌がフツーの場所とはまるで違います。土は一次鉱物(石英などの差礫質)と2次鉱物(カオリナイト、モンモロリナイトなどの粘土質)に大別できます。この中でCa2+などの栄養分を取り込めるのは2次鉱物の粘土質です。特にモンモロリナイトは栄養分の保持力が高く、これの比率の高い場所は穀倉地帯となります。
こういう場所では肥料なんか撒きません。種を蒔いて水をやるだけで大量の穀物が生産できます。あまり知られていないですが、日本という国は火山国なので、土壌の1次鉱物の割合が高く(火山灰土と言われます。)世界的にみると超瘦せ地なんですね。粘土質も栄養保持率の低いカオリナイトの比率が高いです。痩せ地でもそこそこ収量の期待できるのは稲です。小麦はかなり難しいです。日本が稲作を中心に発展してきたのも、むべなるかなであります。日本では有機質の肥料を農地にぶち込むのが当たり前ですが、これは痩せ地で農業を行うために長年苦労してきた結果であって、世界的にはこういう集約農業は珍しいです。
本当かどうかちょっと分かりませんが、日本で品種改良を繰り返してきた豆を世界的に有名な農業地帯に撒いたところ、草丈が5倍になって収量が10倍になったそうです。
話がそれましたが、ウクライナは旧ソ連時代から工業などの産業が進んでいる土地でもあります。爆発事故で悪名高くなりましたが、チェルノブイリ原発(当時の最新技術)のある土地でもあります。他にもちゃんと稼働している原発などもあって、中の国とは大違いであります。
ロシアとしてはここはガッチリ同盟を組んで、ウクライナの自主性なんかも、ロシア側が妥協してきっちり味方につけておきたい場所だと思うんだけどなー。 中の国と同盟結んでもなんの得もないですよ。うがった見方ですけどこれは英米の内部工作の結果なのかもしれません。アメリカはアフガンに最後まで駐留していたのでロシア側の情報もきっちり入手していたのかもです。
ここで超アホなアイデアが浮かびましたので、記しておきます。今の情勢ではロシアが先進国として復活するには長い時間がかかります。もうサッサと負けを認めて、ロシアがウクライナの属国になるというのはどうでしょうか?首都はキエフに移して、ユーラシアの覇権を2国で握るのです。ここまで譲歩したらウクライナ側も嫌とは言えないでしょうし、欧州、米国も口をはさむ余裕もないと思います。新羅の先例に学ぶべきです。
さて、またまた話は変わりますが、ウクライナの政府が支援してくれた国家に対して謝辞を述べていますが、その中に日本は入っていません。日本は支援をしていないわけではなく、憲法の縛りもあって国連の要請が無いので軍事的支援を行っていないだけです。湾岸戦争の時、日本はお金だけ出したとか非難を受けましたが、そういう縛りを付けたのは米国をはじめとする連合軍です。あの時、もっと思いっきり言い返してやればよかったのにと思います。 で、このことで分かるのはウクライナという国ではまだロシア的常識がフツーなんだなということです。きつい言い方になりますが、ジブチやソマリア以下じゃん。もしこの戦争にウクライナが勝利しても、日本は少し距離を取った方がいいかもしれません 。中の国と日本が戦争になっても多分ウクライナは味方にならないでしょう。