2022年1月1日土曜日

アウトドアって昔はハードでした その③(ワンダーフォーゲル部の思い出)

  あけましておめでとうございます。記事がこれしかないので、上げさせてもらいます。突っ込みどころが多くあると思うので、コメでよろしくです。

 大学受験をした時、あまり勉強をしてなくて、2次試験で散々だったので浪人覚悟でちゃんと微積のやり直しをしようと思っていたら、なんか受かってしまい、大学に行くことになりました。結局数学系の単位が全然取れなくて中退してしまいました。まあ、ちゃんと勉強をしてなくて、遊んでいた自分が悪いので、そう後悔はしておりません。先生方にはまだいけるよと言われましたが、もういいかげん自分の存在自体が嫌になってきたので、スパッとやめることにしました。

 これから、大学を選ぶ人にちょっとだけ忠告すると、本当に勉強をしたい学科を真剣に選んだ方がいいと思います。自分は消去法で化学系を選んじゃったので、学科の勉強が面白くありませんでした。生物、地学系か歴史系でいったら卒業できていたと思います。 でも、そうしていれば、今も付き合いのある仲間と出会えなかった可能性もあるのでちょっと考えどころですね。

 自分の親戚の中でなんと大学に入学したのは自分が初めてだったので、右も左も分かりません。うん、やっぱり大学つったらクラブ活動だよなーとか甘い考えで、部活に入りました。理系の学科は自分みたいな頭の悪い人間はクラブ活動なんてしている暇はないということを全然知りませんでした。

 とりあえずキャンプとかしたかったので、ワンゲルに入りました。ギターも弾きたかったので、軽音部に入りました。マイナーな漫画とかも知りたかったので、漫研にも入りました。軽音部はロックンロールとか強制されてマーシャルアンプを買えとか強制されたので2回だけ練習に行ってやめました。自分はハードロックがやりたいのです。漫研の方は結構長いこと幽霊部員をやってました、とりあえず名簿に名前を入れといてとかいわれちゃったのです。SFとかいうオタクの極北の文学を教えてもらいました。文化祭でアニメを作るとかいうことでセル画の色塗りの手伝いをしたこともあります。当時はインターネットが無かったのでPCのことはそこで教えてもらいました。アップルⅡでウィザードリーとかやったりしたこともあります。5インチフロッピーディスクが最先端だった時代です。学科にある端末は8インチフロッピーディスクでした。サーバーの容量が250MBとか今では信じられないほどスペックが低かったです。

 クラブ活動の方はワンゲルが忙しかったので、そちらがメインになりました。自分たちが卒部した後、装備の改革や活動の方向性の改革があって、まあ、自分たち付近の世代が旧ワンゲルの活動を叩きこまれた最後の世代になります。ザックはキスリングです。

 センターに70ℓ、サイドに25ℓずつ、計120ℓ入れることができます。そこまで入れたら絶対持ち上がらないです。当時でも極地用アタックザックは90ℓ以上あったので、キスリングを使う必要性はなかったのですが、まあ値段が安いということでこれを使ってました。

 自分は6年ほどボーイスカウトでたたき込まれたので、ちょっと自信をもって新入生トレーニングという山行に参加したのですが、30分でその自信は粉々に砕かれました。山行のような移動キャンプと、ボーイスカウトがやる固定キャンプは根本から違うのです。

 固定キャンプの場合装備重量があっても何回にも小分けに運べばOKです。移動キャンプの場合は食料、水、装備類を全部持っていかなければなりません。重量物(といっても20~30kg程度)を背負っての山行は初めてだったので、速攻で足手まといになってしまいました。先輩にボロクソに言われながらテン場に着きました。予定のテン場の1つ前までしか行けませんでした。

 ふらふらになりながら、テントを立て、水汲みに行き、夕飯を準備しました。鍋での飯の炊き方を知っていたのは助かりました。火器を使うと焚火よりずっと楽ちんです。その頃はローインパクトの考え方が浸透していたので、山中での焚火はご法度です。もちろんゴミもすべて持ち帰ります。

 あんまり歩みが遅いので、計画に入っていた県内最高峰へのアタックは無しになってしまいました。一応近くの山頂から見ることはできたのですが、自分的にはあんなとこ登れるわけないと思いました。

 ここらで、ちょっと移動キャンプ(特に山行。)のポイントを書いておきます。一番大事なのは水の確保です。事前調査はもちろんしておかなくてはなりません。詳細な山用の地図でも天候によっては水場が使えないことがあります。水が確保できない場合は低地への撤退が必須です。ある程度標高が上がると山の浄化能力が下がるので、一見清水でも使えないことがあります。有名なのが梓川の上流域で汚染が激しいため、山小屋が貯めた天水を購入する必要があります。

 日本アルプスは割合水が豊富で、登山者も多いので情報も充実しておりますが、ちょっと地方の山に合宿とか行くと情報が少なすぎて困ります。今はインターネットで調べられるので便利ですねー。パーティーのリーダーはどうやって水を確保していくか腐心することになります。

 次に大事なのが撤退条件をきっちり決めておくことです。装備や食料、またメンバーの体力は限られていますので、いけるやろうとか言って行くと、ドツボにはまることになります。かといって装備重量を増やすと先に進めないので、この辺はバランスが大事です。

  こういう状況なので、合宿の食事はもう単なるエネルギーと水分の補給でした。水制限も厳しく、行動時間を多くとるために速度も要求されました。「みそ汁の玉ねぎ半生やん。」「あかん、芯飯になってもうた、もう一回水いれていいですか?」・・・先輩曰く「食べたら一緒やから、食え!」

 昼食は時間を節約するために、火器を使いません。粉末の紅茶とかジュースです。短期の山行なんかで昼食に火器を使ってコーヒーとか出てくると「優雅やなあ。」とかww

 夕食は豚汁、シチュー、けんちん汁、コンソメスープ、後なんだっけ?ジャガイモ、玉ねぎ、人参と肉の量が一緒なので味が違うだけです。カレーを最後に持ってくるのが定石です。肉は塩漬けの豚肉(大航海時代かw)、後半は常温に強いお魚ソーセージだったりします。

 なんで、そんな貧相な食事なのか?単純にお金がないからでした。お金はまず命に係わる個人装備に使います。自分たちの代で更新出来た装備は、透湿防水素材のレインウェアーかな。ゴアテックスやコーティング素材のレインウェアーが発売され始めたころです。先輩たちはフツーのゴム引き合羽で雪山とか行ってたみたいです。マジかよ・・・・。合宿遠征になるとアプローチの交通費で予算がつきてしまいます。青春18きっぷとかもありましたが、長期間使わないと割に合わないので、ほとんど使うことはありませんでした。そういう食事計画だとどうしても装備が重くなりますが、うん、あとは体力でカバーであります。

  これでも、前時代よりは楽なんですよね。国内の山でも1000mを越えると木がほとんどなくなってきます。さらに昔は焚火(またはアルコールバーナー)だったのでどうしていたんでしょうか?担いで上がるのかなー?考えるだけで怖いです。

 テントを張る場所はあまり考える必要がありません。国立、国定公園内では幕営地は指定されているからです。指定の幕営地には大抵水もあるので、そこを目指すことになります。そうは言ってもそこまで到達できないときもあります。そういう時は仕方ないので、登山道の脇にテントを張ります。登山用のテントは小さいので、ちょっと平らなところがあれば張ることができます。合宿だと午前4時半~5時には撤収を終えて行動開始なので、他の登山者に迷惑をかけることもありません。逆に避難小屋でうるさいとか文句を言われたことがあるくらいです。
 今では登山用テントと言えばドームテント(自立型テント。)が主流です。立てやすいから?風に強いから?でしょうか?一番の理由はおそらく濡れてもあまり重量が変わらないからだと思います。帆布地のAテントは頑丈で安いですが一旦雨に濡れるとめちゃくちゃ重くなります。固定キャンプなら重量が重くなってもOKですけど移動キャンプの時は死活問題であります。

 ドーム型テントが風に強いというのは、建て方によります。Aテントでも風の方向を考えて(風をはらまないように方向を定める。)きっちり梁綱を確保すればセンターポールが折れるまで耐えることができます。ドーム型テントの支柱はテントを支えるだけの強度しかないので、張綱やグランドペグをきっちりしておく必要があります。ここがきちんとできていないと支柱が折れるという大惨事が待っています。特にグラスファイバー製のポールは弱いのでがちがちに張綱を貼っておく方がいいと思います。

 ちょっと偉そうなことを書いていますが、ワンゲル時代にはスカをやりまくりました。この辺はまた後で書こうと思います。

 

 


 

 

 

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