2021年6月13日日曜日

戦争とホロコースト

  大分酔っぱらっているので戯言になります。戦争は外交の一手段だといいますが、クリミア戦争(1853~1856)以降は個人的には害の方が大きいと思います。戦争にはある程度利点もあります。技術の進歩が短期間で起きるとか、相手国にプレッシャーを与えることができる、決着がはっきりとしている等ありますが、なにしろ兵器の進歩が著しく、人的損害が利点を上回っています。戦時には次世代を担う人たちが次々と死んでいくことになりますし、モラルの破壊も大きいです。近隣諸国との関係も悪くなる一方ですし、内戦なんかやったら、もう国際社会の一線には復帰不可能です。そういうわけで自分は戦争反対派ではあります。

 でも周りから攻めてきたら絶対徹底抗戦です。これはやるしかないです。 

 個人的な見解で戦争史上、大きく戦争を変えた兵器を見ていきましょうか。まずはこいつエンフィールド銃です。


 先込め式のライフル銃です。後込め式の銃とか、薬莢式の銃とかの方が戦争の形態を変えたといわれていますが、そうでもないように思えます。これは初めて雷管を使用した銃です。これで天候に関係なく戦闘が行えるようになりました。発射速度も相当上がりましたし、射程距離、命中率も高くなりました。

 当時はまだ鉛弾を使用していたので現在のダムダム弾の様に着弾したら人体に多大な影響を与えましたし、当時の衛生環境の未熟さもあって、南北戦争ではすさまじい死傷者が出ました。もう、当たったら助からないみたいな状況だったみたいです。

 もうここら辺から兵器の進歩に戦術や戦略が追いついていっていないように思えます。

 次はまあ異論はないでしょうが、機関銃(ライフル弾使用の重機関銃です。)です。それまでにもガトリングガンとかありましたが、運用性が悪くそんなには戦果は上げていないです。

 日露戦争(1904~1905)で機関銃の威力を認識した各国は機関銃の導入を進めました。それで、第一次世界大戦(1914~1918)です。世界大戦とはいうもののヨーロッパの一部地域で行われた戦争にもかかわらず、戦術、戦略が旧態依然としていたせいで850万人(ほぼ軍人)が死亡しています。

 大砲の技術向上、航空機の導入、戦車の投入などもありますが、どう考えても機関銃の犠牲が大きいと思います。スペイン風邪なんていう伏兵も有ったりしますがね。ヨーロッパの没落はこの大戦の影響が大きいのではないかと思います

 じゃあ、次は核兵器や航空戦力なのかと思いますが違うと思います。世界初のステルス兵器、潜水艦だと思います。


 第一次世界大戦でもUボートが活躍しましたが、第二次世界大戦での潜水艦戦力の威力はすさまじいです。大西洋ではUボートの通商破壊作戦で連合国はかなり苦戦を強いられましたし、南シナ海ではアメリカ軍の潜水艦隊によって、日本軍は補給線がボロボロになって、もともと劣勢なのが超苦境に陥ってしまいました。

 軍事力の比較で戦車や航空兵力、砲隊戦力に目が行きがちですが、陸上では歩兵がメインで後は歩兵部隊のサポートになります。ICBM、戦術核などの核兵器が使われないのは、報復戦略で地球上が滅茶苦茶になるという建前ですけど、核兵器を使ってしまうと後の歩兵部隊の展開が困難になるという理由の方が大きいと思います。

 現代に至っても、制海権のカギを握るのは潜水艦だと思います。水上艦隊は陸上の歩兵部隊と同じで(補給を考えると、もしかすると歩兵部隊以下かも。)制海権の示威には役立ちますが、潜水艦がその海域で行動していると分かれば制海権は水上艦隊にはなくなってしまいます。しかも最先端を走っていると思われている航空機での破壊がほぼ不可能です。 

 もちろん、一番強力なのが戦略ミサイル原子力潜水艦ですが、一応欠点もあります。原子炉の稼働のため静音に苦労することと、ミサイル搭載のため大型になってしまい、機動性や速力、巡行深度を犠牲にせざるを得ないということです。それで、それなりの対潜水艦能力を持っている国には近づきにくいというところです。また、どうしても攻撃型潜水艦には対抗しにくいという欠点もあります。
 ちょっと話はそれますが、日本は世界有数の潜水艦部隊を持っています。日本の領海は広いので護衛艦も多く、いずも型をF35-Bで空母にするという話題でにぎわっていますが、日本の領海の制海権を真に守っているのは潜水艦部隊です。1970年進水のうずしお型から始まって、日本は攻撃型潜水艦しか作っていません。さすがにうずしお型はすべて退役しましたが、1996年進水のおやしお型9隻、2007年進水のそうりゅう型10隻を保有しています。そうりゅう型はまだ建造予定があります。リチウム電池特化型に変わって、たいげい型と名前が変わりましたが、基本はそうりゅう型と同等です。(画像出典:海上自衛隊ホームページ)
 それで、海上自衛隊は何を目指しているのか?日本の領海を守るために太平洋側にあるトラフ(水深1000m以上)で行動できる潜水艦を作ろうとしているのではないかと思います。もうこの時点で世界水準を大きく超えているんですね。大体潜水艦の巡行深度は一般に600mくらいだと言われています。でも、日本の潜水艦が常備している89式魚雷は900mで打撃能力があると言われています。(水深が深くなると水圧で魚雷が爆発しなくなります。)
 もちろん、潜水艦の潜航深度は軍事機密ですが、兵装から推測すると、そうりゅう型は1000mくらいまで巡行できるんじゃないかなと思います。東シナ海に至っては、アメリカ軍と共同でソナー網を作ってあるし、水深も浅いので、かつて演習でアメリカ軍を翻弄させたおやしお型でも十分なのかなー。Ckokuが第一列島線を突破できないのは多分制海権を海上自衛隊が握っているためだと思います。キリバスに空港なんか作っても無駄だからね。かつて日本海軍がドツボにはまったことをCkokuはやろうとしてるのかな。
 それだけ優位性があるのなら、C国と戦争してもいいのかというと、自分としてはNOです。C国はメンツがあるので色々やってきますが、肝心のところでビビらせておけばいいと思います。アメリカ軍と共同で演習とかやっておけばいいし、適当にあしらっておけばいいのかなと思います。どう考えても、冷戦時代のソ連よりC国の方が軟弱です。国内にいっぱい問題抱えてるしね。

 私たち一般人と違って、訓練の行き届いた軍人は非常に貴重な存在だと思います。そんな人たちは退役したら必ず社会の役に立ちます。戦争で亡くならせるのは本当に無駄だと思います。

 また話を戻して、ちょっとだけ戦争の利点を考えると、戦争の危機にある国の国民の精神的強さ、また実戦を経験している軍は強いというのがあります。イスラエルなんかがその典型ですよね。でも長期的に見た場合は結局損だなあとか思います。イスラエルの隣国で民主主義の国なんかないじゃん。昔の兵法なんかだと隣国の低迷は自国の利益ですけど、もうそんな時代じゃないもんね。世界はいろんなところで繋がっていて、隣国が平穏な方が自国の利益になると思います。日本の場合、周りは古い考え方の国ばかりでちょっと困ってしまいます。

 さらに言えば、日本の場合は自然災害大国で、諸行無常という考え方もあり、死生観がかなり他国と違います。台風の被害は昔に比べて抑えることができていますが、地震とか火山の噴火とか(日本には活断層、休火山が無数にあります。)、自然災害に対しては人は無力(平等)だとフツーに考えています。ちょっと思い付くだけでも、関東大震災、南海トラフ地震、相模湾トラフ地震、富士山の噴火がまだ起きていません。予兆もくそも何にもないので(数十秒で何をしろって!)そこはこの国に住んでいる以上覚悟だけはみんなある程度は持っているんじゃないかな。

 
 

 そういう緊張感の中での平和・・・江戸期200年間、大戦後70年間は非常に貴重なものだと思います。他国におもねる必要はありませんが、できるだけ戦争を避け人的損害を避けるのは大事だと思います。

                             

 もうここまでの話で分かると思いますが、虐殺は大損です。短期的には(権力者にとって)いいように思えますが、 碌な結果にはなりません。現代が多いのでちょっと見てみましょうか。

 虐殺といえばこの人、ヒトラーさんであります。隣もH(ヒムラー)氏ですね。ユダヤ人虐殺はぜーんぶこの人のせいだってことになってますけど、ドイツ人はみんな見て見ぬふりをしたので、現在でもドイツ社会に暗い影を落としています。移民政策に表立って反対できないとかね。中世くらいからこの地域は結構残虐ですけど。

 戦争中に限って評価しても、大損ですよね。冷酷な見方をすればユダヤ人のネットワークを活用したら戦争自体を有利に進められたと思います。一般的に純血主義は弊害の方が多いです。安易に移民を受け入れるのもどうかと思いますが、ある程度多様性のある国の方が活力や柔軟性があります。

 続いてはこの人、ポルポトさんです。

 人数的にはH氏に劣りますが、たった4年間で国民の1/4を虐殺したのはすごいことです。もともと発展途上国だったこともあり、この後この国は低迷状態を抜け出していません。その後の政権も不安定な状態が続いています。もう、周りの国(中国)のいいようにされてます。今後傑出した人物が出なければ50年くらいはどうしようもないです。

 この二人については多少の擁護ができます。自分のイデオロギーに忠実だったという点です。方法は間違っていましたが、自分たちの国を良くしようと頑張った結果なのです。

 この先は擁護のしようがありません。自分の権力を維持するためにだけ虐殺を行ったからです。では古い方から、スターリンさんであります。

 この人はちょっと運が悪くて、邪魔な人を片っ端からシベリア送りにしたら、ヒトラーさんに侵攻を仕掛けられて、危うく国を失うところでした。第二次世界大戦の鼻緒戦でのソ連の死傷者は相当な数に上ります。

 そのあとはアメリカの支援を受けながらなんとか戦勝国になりましたが、人的損害はひどく、共産主義革命を一番まともな形でやったにもかかわらず、経済崩壊するまでソ連は浮かび上がることができませんでした。現在でも、そこら辺の悪い癖は治っておらず、EU諸国との関係は悪いままです。ここは単純に国民性の違いだとは自分には思えません。

 はいここで中国です。もーさんです。

 どうしようもないです。日本軍を追い出すために国共合作とかないわー、なんで資本主義者と手を結ぶの?共産主義を地に落とした人物であります。そりゃ、もともとそういう傾向はあったとはいえ、ベトナムと仲が悪いのは分かるなー。ホー・チ・ミンは最後まで頑張ったよ。

 中華人民共和国設立後、大躍進政策で2000万~5000万人を餓死させました。はぁ?反旗を翻さなかった民衆にも責任はあると思いますが・・・。

 その後、中華主義を前面に押し出して、中ソ対立・・・。ソ連もとんでもないことやってるけど共産主義に対してはまじめに取り組んできたからね。そりゃあ折り合いも悪くなるというものです。ソ連が崩壊して、資本主義の国になってからの方が中露の仲がいいなんて、もう話にならないです。 

 最後に文化大革命。革命は破壊であるという言葉通りこの国が培ってきた文化をすべて破壊しました。死者ははっきりとは分からないですが数百万人から数千万人らしいです。 紅衛兵(若者)たちを焚きつけておいて、手に負えなくなってくると弾圧するとか・・・。

 これでこの国は倫理や基準というものが無くなってしまいました。金だけがはっきり見えるので、これを基準にしているみたいです。資本主義国家が長年の経験でこれはやったらまずいということで規制してきたことも、平気でやってますね。反対にこれはないわーとかいう規制があったりします。

 革命というのは旧秩序の破壊の後に新秩序を打ち立てていくものですが、お隣では新秩序はできてないです。新しい考え方をする人なんかを殺しまくってるせいです。今でもやってます。自国民に対してその程度なので、ういぐる人とか、ちべっと人に遠慮するわけないです。(これがいいことだとは思ってません。)

 多分今後中国で内部からの変化を望むのは難しいと思います。その後どうなるかですが、古いアジア的思考から抜け出せてないので、政治体制は長期化し、ノース朝鮮のように腐っていくんじゃないかなと思います。これが人的資源を軽んじてきた結果だと自分は思います。


 

 



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