2017年4月27日木曜日

除草剤のテスト

 今、I型除草機テデトールで雑草と戦っていますが、芝生の所で苦戦しております。芝が邪魔で草の根まできちんと抜けないのです。というわけで化学兵器(除草剤)に頼ることにしました。芝生専用の除草剤です。よくよく注意書きを読んでみると、芝の弱っているときには芝ごとやられてしまうようです。うちの芝生はまだ十分に芽生えていないので、まだ使うわけにいきません。

 そこで、効果の程を見るテストをしてみることにしました。ついでにうちにある除草剤を全部出して比較することにしました。

 ① ラウンドアップ マックスロード AL

グリホサートカリウム塩
[K=N-(ホスホノメチル)グリシナート] 0.96%→0.5%へ

水、界面活性剤等            99.04%
 
 ここまで何度も出てきたやつです。50倍希釈溶液です。この濃度だと、2週間でゼニ苔までやっつけることが出来ます。というか苔までやってしまうのでうかつに撒けません。今回は標準濃度の100倍希釈まで薄めて使ってみようと思います。


② 無印除草剤

グリホサートイソプロピルアミン塩 1%

水                   99%

 実家で拾ってきた除草剤。展着剤が入っていません。効果があらわれるまで1~2か月かかると書いてあります。ラウンドアップには正体不明の展着剤が入っています。 
 この二つはグリホサート系です。開発の古い順にイソプロピルアミン塩→アンモニア塩→カリウム塩となります。農薬への初登録は1990年。

 作用機序は以下のとおりです。
 グリホサートは、リン酸とアミノ酸が結合した化学構造を有する非選択性のアミノ酸系除草剤であり、アンモニウム塩等、複数の塩が存在する。その作用機構はアミノ酸生合成にあずかるシキミ酸経路において 5-エノールピルビルシキミ酸-3-リン酸合成酵素(EPSPS)の阻害により最終的にタンパク質の生合成阻害であると考えられており、植物体の地上部、地下部を枯殺する。

うん、よく分かりませんが、動物にはシキミ酸経路はないので安全性が高いという、うたい文句であります。
  

③シバキープ エース

アシュラム
[N`-メトキシカルボニルスルファニルアミドナトリウム]   0.10%

MCPP(メコプロップ)
[α-(2-メチル-4-クロロフェノキシ)プロピオン酸カリウム] 0.20%

水等                                99.7%

  これが、買ってきた芝用除草剤です。イネ科の1年草にも効くそうです。高麗芝もイネ科なんだけどな。説明を読むと雨に弱いそうで、展着剤が入っていないのかもです。

 主成分はメコプロップです。農薬への初登録はなんと1965年で、1974年には登録を外されています。現在はメコプロップ-P-カリウム塩が2002年に農薬登録されています。

 作用機序は以下のとおりです。
MCPPはオーキシン型の植物ホルモン作用を有し、植物ホルモン作用を撹乱することによる細胞分裂異常により除草作用を有するフェノキシ酸系除草剤である。

 MCPPの特徴として、イネ科の草への作用が弱いという特徴があります。それで、芝用除草剤の主成分となっています。

 おそらくですがもう一つのアシュラムがイネ科1年草への対応成分だと思います。農薬への初登録は1972年、こちらも古いです。 

 アシュラムの作用機序は以下のとおりです。
 アシュラムナトリウム塩は、酸アミド系の除草剤であり、その作用機構は葉酸の生成阻害による核酸合成の低下であるとされ、細胞分裂を停止させて枯死に至らせる。

  なんか、動物にもききそうな感じです。ミミズさん大丈夫かな。


④ネコソギ ワイド 粒剤

ターバシル
[3-ターシャリ-ブチル-5-クロロ-6-メチルウラシル] 3.0%

DBN
[2,6-ジクロロベンゾニトリル]                            2.0%

鉱物質微粉等                                             95%

 お墓の除草に使おうと思って昔買ったものです。お墓の方は塩で間に合うことが分かったのでほとんど使っていませんでした。植栽地への使用はやめた方がいいのですが、ちょっと対比で使ってみようと思いました。
 ターバシルの農薬登録は1970年で、DBNは1963年です。DBNなんか私の生まれる前の登録です。 ホームセンターで売られていると最近の技術で作られた除草剤のような感じですが、全然違いました。

 作用機序は以下のとおりです。
ターバシルは、雑草の根部及び茎葉部から取り込まれて除草活性を示すウラシル造を有する
ホルモン型移行性の除草剤であり、その作用機構は、光合成の一機序であるヒル反応の阻害及び核酸の代謝阻害である。


 ジクロベニル(DBN)は、ニトリル系除草剤であり、その作用機構は、根から吸収された後、セルロースの生合成を阻害し、ペクチンを硬化させることによる細胞壁生合成阻害と考えられている。

 凄いですね。なんでも枯れそうな勢いです。実はもう撒いてしまいました。


 テスト地は物干し台の下です。雑草含有率50%以上の苔も生えていますし好都合です。ここの除草は面倒だったのでちょうどいいです。

 右から、①、②、③、ブランク、④になっています。ネコソギ君は強力そうなので、他のと離してみました。

2週間後にはある程度結果が出ていると思います。
 

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