2017年3月7日火曜日

睡眠時無呼吸症候群

 最初にこれに気付いたのはうちの女房です。墓掃除に行くとき、女房に運転してもらって私は助手席で寝ていました。「あんた、時々息してないで。」とのこと、マジですか。

 発症因子は山ほどあります。喫煙、糖尿病、高脂血症、肥満、アレルギー性鼻炎などなど。一昨年、鬱症状が悪くなった時に、耳鼻科を受診しました。呼吸器科の先生は鬱と睡眠時無呼吸症候群は関係がないと言いますが、大いに関係があります、これがあるとまともな睡眠がとれていないことになります。質の良い睡眠がとれないと鬱症状の改善は望めません。簡易検査での結果はクロでした。

  それで、大きな病院の呼吸器内科で入院検査をすることになりました。一晩、病院に泊まって、呼吸、血中酸素濃度、心電図、脳波等のモニタリングをします。当日は21時に就寝、6時起床でした。当時は睡眠不足気味だったので、久しぶりにぐっすり眠れて、翌日は快調でした。

 その結果は1時間あたりの無呼吸と低呼吸を合わせた回数である無呼吸低呼吸指数(AHI)が25、最長の無呼吸時間が3分、無呼吸時には血中酸素濃度が80%まで落ち、心臓に負担がかなりかかっています。さらに、無呼吸回数が多いため、深い睡眠が全くとれていないことが分かりました。早急に対処療法を始めなければならないレベルでした。おかしいな、ぐっすり眠れたと思ったんだけどな。

  対処療法は経鼻的持続陽圧呼吸療法(Continuous posi-tive airway pressure:CPAP)です。
鼻を蔽うマスクをして少し陽圧をかけ無呼吸時に空気を送り込むのです。

 機器の消毒などかなり面倒ですが、鬱症状に苦しんだり、心筋梗塞になるよりはましです。洗浄用のスポンジやら精製水等、レンタル会社のおすすめに従っていろいろ用意して早速寝る時につけることにしました。

 初日と2日目はよかったような気がします。いつもの時間より少し早く目覚め、起き抜けもすっきりしているようでした。3日目に異変が出ます。目覚めた後なんか眠いのです。その日は1日ぼーっとしていました。4日目はさらにひどく、目が覚めて機器を外した後、あんまり眠いので2度寝して起きたら夕方でした。どうやら機器が送る空気の刺激で実際はまったく眠れていない様なのです。

  とりあえず、使用をやめてお医者さんに相談したところ、慣れもあるのでもう1度やってみて欲しいとのこと。それでもう1度トライしてみましたが結果は同じでした。2回目は平日にやったので、3日目は会社を早退し、4日目は会社に行けませんでした。

 無呼吸時の血中酸素濃度のデータは良好でしたが、本来日中の眠気を抑えるために使う機器で日中の眠気がひどくなるようであれば本末転倒なのでこの治療は中止になりました。

 対処療法が無理となると後は発症要因を抑えるしかありません。肥満か糖尿病かどちらかだと思っていましたが、先生の判断ではストレスが原因のパターンだそうです。えっそれはちょっと、どういうこと?そのストレスがどうしようもなくて鬱症状出てるんですけど。どうすりゃいいんだ。

 これを聞いた後パニックになって、精神科を緊急受診して、精神科の先生に泣きを入れてしまいました。なにしろ、鬱病患者にとって寝ることは最後の砦なのです。精神状態が悪くどうしようもなくなったら布団に潜り込んでじっとっしているのが一番効くのです。その時に安定した睡眠がとれないとなったら、もう逃げ場がありません。残念ながらこの診察では、自分の言いたいことがうまく言えなかったせいか、いい解決策は出ませんでした。

 その後、泣きそうになりながら、リハビリ科に行きました。私の通っている精神科のリハビリはこういう状態が最悪の時に予約なしでいつでも相談に乗ってくれるからです。私の状態を見たサブリーダーの人はすぐリワーク(復職支援)の講義を中止して相談に乗ってくれました。そして、1時間ほど泣き言を聞いてくれました。ありがたいことです。

 それで、結論としては、今まで、状態の悪い睡眠でも鬱症状の緩和に効いていたのだから、あまり気にせず、調子の悪い時は寝ればいいこと、それから、発症要因の一つである糖尿病は薬で抑えることができるので、こちらはきっちりと対応するようにとのことでした。これで少し落ち着いて、講義を飛ばしてしまったお詫びに、復職した後の問題点などを、リワークメンバーに話したりしました。リワークメンバーはみんな復職前なので私より状態が悪いはずなのに優しく対応してくれました。これも、ありがたく思っています。

 んで、睡眠時無呼吸症候群は絶賛放置中です。半年後に簡易検査をしたところ、最初よりは多少ましな結果が出ています。その時の精神状態はかなりましな方でした。今は、鬱が寛解するのが先か心臓が止まるのが先かという状態であります。

 

 

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