2016年12月24日土曜日

Show用の蠍団(Scorpions)

 大分音楽ネタもなくなってきました。ブログネタ今年いっぱい持つのでしょうか。ツバキが咲くまで空白になったりして。

 蠍団の日本デビューは In Trance(3rd アルバム)からなので1975年です。その頃の日本の洋楽ファンは結構耳ざとく、すぐに人気が出て、2ndアルバムの国内版が発売、1976年Virgin Killer、1977年Taken By Force、そして1978年に初来日しました。中野サンプラザでのコンサートは日本のファンの間では伝説となっています。「Hello、Konbanwa! Ogenki desuka?」で始まり荒城の月がフューチャーされています。

 
 来日したころはもうアメリカやイギリスでも売れ始めていましたが、本国ドイツ以外で最初に売れた日本のファンにサービスをしてくれました。前期 Scorpionsの唯一のLiveアルバムがTokyo Tapesです。

 そして、ギター道を極める為 Uli Jon Roth(G)が脱退、Matthias Jabs(G)を迎えて後期 Scorpionsが始動しました。

ところで、Scorpionsのリーダーのルドルフ・ シェンカーとマイケル・シェンカーは兄弟です。最初期のScorpionsにはマイケル・シェンカーもリードギターとして参加していました。UFOのギタリストが、ドイツツアー中に失踪した時、前座のScorpionsのマイケル・シェンカーが急遽代役を務め、その後正式にUFOからオファーがありマイケル・シェンカーはUFOに入りました。なんか、マイケル・シェンカーの最近のインタビューがありましたので引用します。 

『Gigs And Festivals』のインタビューでスコーピオンズ時代について問われた彼は、こう話した。

 「いまになって、わかったことがいくつかある。当時のスコーピオンズのことで、兄にはすごく失望しているって言っておかなきゃな。あの時代、正しくないことがたくさんあったってことに気づいたんだよ。俺は、ほかの連中より7歳若かった。だから、最初からいいように利用されていたんだと思う。」

 「俺はアルバム『Lonesome Crow』のほとんどの曲を書いた。でも、メンバー全員の名前がクレジットされた。俺が初めて書いた曲は「In Search Of The Peace Of Mind」だった。これもメンバー全員がクレジットされた。俺は音楽に専念していたが、彼らはビジネスに専念していたんだろうよ。どうだかわからないけどさ。でも、あの時代、彼らは曲の作り方を知らなかった。」

 また、スコーピオンズが活動を休止する前に、彼らとの共演はあり得るかと問われると、こう答えた。「興味ない。俺は自分のことに専念している。うんざりなんだ。彼らには失望した。」

 「数週間前、スコーピオンズの(アルバム・リイッシュー)ボックスを見た。その中にあったものに、俺は本当に本当にショックを受けた。彼らのことはもう信用できない。『Lovedrive』の話は間違っている。連中は、俺がスコーピオンズに入れてくれとせがんだって書いている。頼み込んできたのは彼らだ。当時すでに、俺はUFOとアメリカでアリーナ・ツアーをやってたんだぜ。信じられないよ。彼らに助けてくれって頼まれたんだ。『Lovedrive』のストーリーは彼らに都合よく書かれている。」
   「まったく、信じられないよ。あいつら、みんなをおちょくっている。プレイするの辞めるって言いながら辞めない。永遠に続けているだろ。」

 兄ルドルフは、以前、マイケルとのコラボもあり得ると話していたが、いまの状態では難しいようだ。マイケルは、兄によく似ていると言われると、こう返した。「違いは、1人は演奏ができて、1人はできない(笑)。それで、どっちがどっちだかわかるだろうよ。それか、目を見てみろ。彼の眼はブラウンだ。でも、彼はブルーのコンタクトレンズをつけることで、ごまかせるな。ラドルフはヴィジュアル面でのエンターテイナー、俺はアーティストだ。」

 相変わらず、ルドルフに悪口を言ってます。よくあることなのですが、ファンは結構ヒヤヒヤします。UFO時代にアルコールとドラッグで精神に異常をきたしツアー中に失踪を繰り返したのは誰でしょう。ちょっと辛辣になりますがLonesome Crowは駄作です。しかし、当たっている一面もあります。ルドルフ・シェンカーは、アーティストというよりはエンターテイナーなのです。
 蠍団のLiveは大物バンドの前座をやっている頃から熱く、後に控えている大物バンドをくってしまうこともしばしばあったそうです。常に観客を楽しませるLiveであることに全力を注ぎます。誰かのようにコンサートをすっぽかしたりしません。

 またScorpionsは時代を先取りしたようなアルバムを出せていないです。普通はこれくらいのバンドになると独自の方向性に向かってアルバムを出すのですが、なんか右往左往した挙句、平均の蠍団みたいなアルバムを出してきます。ただ、アルバムをいいものにしようとした努力のかいはあって、後で聴くとなかなかいい出来のアルバムがそろっています。

 ルドルフ・シェンカーは逸話というほどのものは何もなくwikiでも、マイケル・シェンカーの兄であることが最重要項目になっています。しかし、彼は蠍団を大事にしており、必要とあらば、キーボードを弾いたりとか、何でもやります。それに、彼は世界でも有数のリズムギタリストなのです。Uli Jon Rothや、Matthias Jabsのリードギターが冴えわたるのは、ルドルフ・シェンカーのリズムギターがあってこそだと思います。
 今、蠍団のディスコグラフィをそろえている所なのですが、ここまで聴いた中で私の気に入ったアルバムをいくつかあげておきます。Fly to the Rainbow、Taken by Force、Blackout、Crazy Worldといったところですかね。Scorpionsについてはもうちょっとアルバムが集まったらまた書こうと思います。

 


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